教務部長からの一言 2020

12月24日(木)更新

今年ももうすぐ終わろうとしています。今年は新型コロナウイルスという今までにないウイルスで、生活は大きく変わってしまいました。それでも、ひとりひとりを見ていると、嬉しいこと、楽しいこと、悔しいこと、悲しいことがそれぞれにあって、どんな状況でもそれぞれが自分の人生を生きていくんだなあと実感しました。そして来年も、コロナウイルスがどうであろうと、自分の人生は自分で作っていくんだと思います。それならば、どうなりたいのかをよく考えて、しっかり前を向いて進んでいってほしいと思います。ひとつでも多くいいことがありますように。

12月16日(水)更新

生徒が授業に来るなり「先生、聞いてもらっていいですか?」と前置きした後、「わたし、今、何でも悪い方にしか考えられなくなっているんです。どうしたらいいでしょう?」と言いました。いろいろ話すうちに、私が言ったことに反応して笑ってくれました。一度笑えたら、そのあとは、出てくる言葉が前向きになってくれました。別の生徒は、テストの結果が良くなくて人生が終わったみたいに落ち込んでいました。やけになって目標を見失っているなと思ったので、「終わったテストの結果を見るんじゃなくて、見ないといけないのはこれやろ!」と言って志望校の過去問を見せて話しました。見失いかけていた目標を見て笑ってくれました。前に進むとき笑顔があります。笑顔があれば前に進めます。みなさんにたくさんの笑顔がありますように。

12月9日(水)更新

縄跳びをする子供たちの中に、両手を横に伸ばしたり、跳ぶ足の膝を曲げて縄が引っ掛からないようにしたりしているのを見かけます。うまく跳べない、すぐ引っ掛かってしまうという苦手意識がこうさせています。もちろん、手を横に伸ばすことや膝を曲げて跳ぶことは逆効果です。苦手意識が体に余計な緊張を与えています。勉強にも似たようなことが起こります。勉強を始める前に、「苦手」とか「どうせわからない」と思ってしまうと、見えるはずのことが見えなかったり、気づくはずのことに気づけなかったりします。問題をした後で、「わからない、できない」ならいいのですが、する前にそう思い込むことはやめましょう。そして、出来た時は素直に喜びましょう。

12月2日(水)更新

新型コロナウイルスの第3波と言われています。宇治市でも連日複数の感染者が出ています。塾として出来る対策はしていますが、これをすれば十分という対策はありません。一人一人の努力に頼るところが大きくあります。マスクや手洗いなど、それぞれに出来ることをしていただくことをお願いします。また体調が悪いと思ったら、授業を休んで様子を見て下さい。これから受験シーズンに入ります。勉強を止めるわけにはいきません。みんなの力で感染を防いでいきましょう。

11月18日(水)更新

私が好きな言葉に、「笑っていればとりあえず前に進める」というものがあります。つらいことや大変なことになったとき、「どうしよう」と思えば、どんどん表情は曇ってきます。笑顔でなんていられなくなります。そしてまた「どうしよう」と思って、どうしていいかわからなくなります。こんなとき、落ち込んだままの気持ちではいい考えなんてなかなか浮かんではきません。その大変なことは一旦置いといて、気持ちを切り替えて笑ってみます。笑顔になれただけでも元気になります。何とかなりそうな気がしてきます。笑ったから何かが解決したりはしないかもしれません。でも笑えたら前に進める気がします。

11月11日(水)更新

テストの点や通知表の成績について目標を掲げた時、必ず考えてほしいことがあります。「その目標は、心からそう思った目標なのか、とりあえず言ってみた目標なのか。」ということです。目標を掲げたから必ず頑張るわけではありません。学校で、テスト前になると目標の点数を書かされることがあります。「んー、とりあえず英語は70点って書いとこう。」と思ったとします。こんな目標の持ち方で、本当に頑張れるとは思いません。1学期のうちは、「とりあえず頑張ろう」でもよかったかもしれません。でも今は、それぞれに結果を出していかなければならない時期です。「とりあえず」などという言葉でごまかさないで、心から思う目標設定をしてください。そのとき初めて本当に頑張れます。

11月4日(水)更新

図形の問題をしている生徒が、「んー」となって困っていることがあります。当然、わからないということです。私はその生徒は何に困っているんだろうかと考えます。その問題と生徒の能力を比べてみます。この生徒ならこの問題を解くための知識は十分あるのに、それでも「んー」となっていることもあります。その問題を見ると、左側に長さや角度など図形の説明が書いてあって、右側に図形が書いてあります。私が「左側の説明読んだ?」と聞いてみると、「あっ、読んでない!」と返事がきます。人は文章と図があれば図の方に先に目がいくものです。ですから意識して文章を読まなければなりません。図形の問題の「わからない」の原因が、人の行動パターンによることだってあるということです。

10月28日(水)更新

宿題に出したプリントをなくす生徒がいます。時には学校で使っているワークをなくす生徒もいます。一方で、プリントをその都度きちんとファイルに入れて整理する生徒もいるし、授業が終わって帰る時に忘れ物がないか確認する生徒もいます。よくなくす生徒にどうしてなくなるのか聞くと、「整理するの苦手だし」とか「とりあえず置いといたらいつの間にかなくなってる」とか言います。ものをなくすことを性格のせいにしている生徒に私はこう聞きます。「だったら100万円入った封筒を渡されても、性格のせいでなくすと思うか?」と。さすがに100万円入った封筒なら、整理の苦手な人でもきちんと保管します。“大切なもの”だからです。きちんとできる人かどうかではありません。大切と思っているかどうかです。大切なものと思えば大切に扱うはずです。

10月22日(水)更新

勉強をしながら「あー、いややー!」という生徒には、「なぜ機械はミスをしないか?」と考えてもらいます。「えっ?機械やから」という答えのような答えでないような答えが返ってきます。私の答えは「機械には感情がないから」です。「あー、いややー!」という感情が、「問題文を丁寧に読み、ポイントをとらえて考え、答えを導く」という作業の邪魔をしています。感情のせいで問題文を読んでいる途中で目をそらしたり、考えている途中で別のことを考えたりします。本当ならわかるはずのことなのに、きちんと考えもせず「もうわからへん!」と結論を出してしまうのも感情です。私は「勉強から感情を抜きな」と言います。「勉強のときは機械になりな」と。

10月15日(水)更新

テストが返ってきて、その結果があまり良くなかったとき、「次は頑張ろう。いい結果を出そう。」と思います。ところが次の日、これまでと同じことをしている自分がいます。テレビや動画を見たりゲームをしたり。友達としゃべったり何かだらーっとしたり。その次の日も1週間後も。次は良い結果を出そうと思ったのに、やっていることはこれまでと同じ。時間の使い方も、どんなことをしているかも同じ。これでは次も同じ結果にしかなりません。前より良くなろうと思うなら、前より良くなるだけのことをしなければなりません。提出物がテスト前ぎりぎりに出来ていたのなら、次は1週間前には終わってなければなりません。結果を出すためのことをしましょう。

10月8日(水)更新

算数の問題です。「鐘の音の回数で時刻を知らせる時計があります。鐘は1回に5秒間鳴ります。鐘が鳴る間隔は5秒間です。では、今が2時とわかるためには何秒必要ですか。」この問題は、生徒が見えるものだけを見て考えようとするときに使います。この問題の答えは「20秒」です。1回目の5秒。2回目までの5秒。2回目の5秒。そして、3回目が鳴らないとわかるための5秒です。大事なことは3回目が鳴らないことを確認するための5秒を考えることが出来たかどうかです。この時計があったとしたら、人は誰でも3回目が鳴らないことを確認してから「2時」と判断します。ところが問題として出されると、2回目が鳴ったときを2時だと思い込んでしまったりします。見えるものだけを見ていてはいけないということです。

9月23日(木)更新

なかなか覚えることが出来ないとき、「覚えるの苦手やねん。」と言って、仕方がないことのように言うことがあります。単語テストや漢字テストのときによく聞きます。よくない点数に「ああー」となりはしますが、そんなに困った様子でもありません。ところが、その子がバイトを始めたとします。いろんなものの置き場所や、仕事の手順を覚えなければなりません。「こんな時にはこうしてや!」と言われれば、それも覚えておかなくてはなりません。「覚えるの苦手やねん。」が通用しない場面です。勉強が苦手なことで今日とても困るということがなければ、「まあいいか」と思ってしまいます。でも働く場面では、それはとても困ることになります。働くときの自分のために今頑張っておきましょう。

9月16日(水)更新

生徒から、「何で水は温まりにくいのかわかりやすく教えて」と言われました。1gの物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量を比熱と言って、これは物質の種類によって決まっています。水は約4J(ジュール)で、鉄は約0.4Jです。つまり、もし4Jの熱があれば、鉄は10℃温度が上がるのに、水は1℃しか上がらないということです。またある時、生徒が計算ミスをしました。「何でミスをしたのかな?」と聞くと、生徒は「不注意!」と答えました。まるで不注意が理由のように思っているので、「不注意の原因は何?」と聞き返しました。生徒は「えっ?」という顔をしました。私は「不注意の原因はミスをしてはいけないと思っていないことだ。」と言いました。ミスが許されない時に不注意なわけはありません。どんなことにも理由があります。そして理由を考えることが学習になります。

9月9日(水)更新

“普通に友達や先生と話ができるのに、国語はできない”ということがあります。友達が話していることの内容理解は瞬時にできて、それに対して応えることもできる。国語力という点で何の問題もなさそうなのに国語という教科ができない。それは、国語が“活字”の教科だからです。話し言葉なら「ゆっくりしゃべり始めた。」が、活字になると「おもむろに話し始めた。」となったりします。そこで、「“おもむろに”って何?わかんない。」となるわけです。国語には話し言葉には出てこない表現がたくさん出てきます。つまり、国語ができるようになるためには、活字としての言葉の知識がいるということです。活字を読みましょう。

9月3日(水)更新

生徒と進路について話すとき、志望校を山に例えます。登ろうとする山が高くて険しいのか、少し頑張れば登れそうなのか、登りやすい山なのか。登る山によって準備をすることは変わります。運動靴で登れる山もあれば、しっかりした登山靴でないと危険な山もあります。レインウエアやヘッドランプもいるかもしれません。高い山に登ろうとしているのに、それと知らず運動靴を履いていてはいけません。まず、自分が登ろうとしている山がどんな山なのか知りましょう。そして、登ると決めたらどんな準備がいるのか具体的に考えて、ひとつひとつ備えていきましょう。どんな準備をするかがとても重要です。

8月26日(水)更新

さて、問題です。「吝嗇」は何と読むでしょう。答えは「りんしょく」です。「ケチなこと」や「心が狭いこと」という意味があり、「吝嗇な性格」などと使います。では、「この漢字を覚えて下さい。」と言われたらどうでしょうか。何回か書けば、今なら覚えておけそうです。でも、明日になったら忘れている気しかしません。なぜでしょう?そもそも「りんしょく」という言葉を知らないし、「吝」も「嗇」も意味の分からない漢字だからです。わからないものを覚えようと思っても脳は受け付けてくれません。「漢字が覚えられない」という人は、先にその言葉の意味や漢字そのものの意味を知って下さい。面倒ですが必要なことです。

8月19日(水)更新

真っ暗なところに閉じ込められてしまったとします。それが長い時間になるとだんだん絶望感が襲ってきます。ところが、うっすらと光が差し込んでくると、そっちに行けば助かるんじゃないかと希望が湧いてきます。光があるということが、生きることにつながると思わせてくれます。・・・生徒が「もう絶望や」と言いました。私は「絶望だけはやめてくれ。何か光るものを見つけよう。そしたら、それに向かって生きられる。」と返しました。・・・夏休みが終わり、またスタートです。今年は、新型コロナウイルスという予測不能なものがあり、どんな事態になるのか全く分かりません。困難なことが待っているかもしれませんが、そんな時、光るものを見つけましょう。希望を持つことが明日につながります。

8月5日(水)更新

梅雨明けと同時に猛烈な暑さになっています。しんどいなと思ったら、頑張らないでください。今年は特に新型コロナウイルスのせいで学校は休校になり、外出自粛で体を動かしていません。いつものように外に出ていません。体は暑さに対応できないでいるかもしれません。頑張ってしまって熱中症にならないようにしましょう。周りの人は、しんどいという人がいれば、そうなんだと思ってあげましょう。自分が大丈夫でも、大丈夫ではない人がいます。思いやりをもって見てあげてください。

7月29日(水)更新

テストの結果が良くなかったとき、「次は頑張る」とか「今度はいい点取るようにする」とか言います。そして、その次のテストでも同じように良くなかったりします。「次は頑張る」という反省は意味がないことがわかります。大事なのは何が良くなかったのかを考えて、良くなるためには何をどうすればいいのかを具体的に考えることです。「頑張る」という言葉はただのイメージです。ところが行動は具体的なものです。「頑張る」と思っても机の上には何も出てきませんが、「漢字覚えよう」と思えば漢字ドリルが出てきます。夏休みです。「頑張ろう」と思うだけでは、頑張らないうちに終わってしまいます。何をどうするのか、具体的に考えましょう。

7月22日(水)更新

今まで経験したことのない1学期がもうすぐ終わります。予想以上に学校の学習スピードは速かったと思います。とくに6月に入ってからは、どの学校もどの学年どの教科も、「えっ、1週間でそんなに進むの?」と思うことがありました。それでもまだ、例年よりは学習内容が遅れているので、2学期もやはり、どんどん進んでいくと思っておかなくてはなりません。わからないことをそのままにしていると、あっという間にわからないことが溜まってしまうということです。「学習スピードが速すぎる!」と世の中に文句を言っても、何も変わりません。自分を世の中に合わせるしかないということです。いつもより短い夏休みですが、いつもより勉強しなきゃいけないと思う夏休みにしましょう。

7月15日(水)更新

小学生の時に野球を始めた少年は、中学校ではキャプテンでエースで4番になりました。そして尊敬できる監督のいる野球部を選んで高校に進学しました。ところが高校は自分よりもっとすごい選手の集まりで、その少年は控え投手になってしまいました。このとき彼を支えたのは“いろいろな価値観”です。キャプテンでエースで4番という価値観しかなかったらそこで挫折してしまいます。控え投手という立場に価値観を持てたことで、最後まで野球を続け仲間を大切に出来ました。自分もまわりの人も取り巻く環境も変化していきます。一つの価値観で生きてしまうと苦しいことになることがあります。自分ではどうにもならないことがあったとき、いろいろな価値観を持つことは、自分を保つためにも、まわりの人のことを考えるためにも大切だと思います。

7月8日(水)更新

学校では定期的にいじめアンケートをしているようです。生徒の一人から「学校の先生にいじめられてるけど、それって書いていいの?」と聞かれました。話を聞いてみると、なるほどと思えることでした。素直な気持ちを書いてみたらいいとアドバイスしましたが、ただ、それで先生との関係が解決するとは思えないので、こんなことを言いました。「勉強してかしこくなりな。かしこくなった頭は誰にも邪魔されないから。」と。例えば5+3=8が出来るようになった頭は、誰かに嫌なことを言われたからといって、計算が出来なくなることはありません。嫌なことを言う人のせいで自分がだめになるのはもっと嫌です。ですから、「かしこくなった頭は誰にも邪魔されない」そう思って勉強しましょう。

7月1日(水)更新

今年はやはり、いつもとは違うテスト環境です。学校が再開されてからの授業の進み方はずいぶん速かったので、十分理解したり練習したり出来ないうちに、どんどん進んでいった感じだと思います。中間テストがない分提出物も多いです。コロナウイルスのせいで学校がずっと休みだったのに、テストはいつもと同じです。生徒の立場なら愚痴も言いたくなるところですが、ぼやいたところで何も変わりません。今、この状況の中で自分に出来るベストを尽くす。何かのせいにするのではなく、自分が出来ることに集中しましょう。そうしておけば、精一杯やった自分に自信が持てます。

6月24日(水)更新

仕事というのはだれかの役に立つということです。お弁当を作る仕事、魚を捕る仕事、読み聞かせをする仕事。どんな仕事もだれかの役に立っています。ですから、将来の仕事を考えるということは、自分はどんな人の役に立ちたいかを考えることでもあります。自分の能力はだれの役に立つのかを考えましょう。能力とは、英語ができるとか、技術があるというスキルだけではありません。その人がいると落ち着くとか、その人がいると笑顔が絶えないとか、人間性も能力です。みんながそれぞれに能力を持っています。自分の能力はどんな人のために役に立つのか、自分はどんな人の役に立ちたいのか。こんな考え方で、なりたい職業を考えてみるのもいいと思います。

6月17日(水)更新

「生徒が本当に頑張っているかどうかを知っているのは、生徒自身だ。」という話を生徒としました。もちろん、私たちは日ごろの生徒の様子から、頑張っていることはわかっています。でもその頑張りが、その生徒の精一杯の頑張りだったかどうかは、すべての場面を知っているわけではないのでわかりません。全力の頑張りだったのか、まだ余力があったのか、それを知っているのはみなさん自身です。今年はスタートが遅れたせいで、勉強の進み方がいつもより速いです。もし結果を出せなかったとき、コロナのせいにしても、「そうだね」とは言ってもらえないかもしれません。ですから、自分に必要なことは何かを考えて、今から精一杯の頑張りをしておきましょう。

6月10日(水)更新

急に暑くなってきました。同時に学校は通常に戻って来ました。心配なのはみなさんの体力です。3か月も休みだったので、学校に行って時間を過ごして帰るというだけでも疲れているかもしれません。そこにこの暑さで、おまけに部活などの活動も始まりました。長い間休みだったことを思うと、1週間で大きな変化です。疲れている人はいると思いますが、それぞれがどれくらい疲れているかを目で見ることは出来ません。思いやりをもって見てくれる人がいればいいのですが、そういう人たちばかりではありません。体のことでも気持ちのことでも、しんどいことがあればだれかに言いましょう。

6月3日(水)更新

学校が始まりました。ある学校の学習予定を見せてもらいましたが、やはり3月までにこの学年で学習すべきことはやってしまうようです。学年として2か月短くなって、3月にさかのぼってやれば3か月短くなるのに全部を学習するということは、それだけ進む速さがすごいということです。十分に理解できていないうちに進むということになるかもしれません。短期間にたくさんの課題提出があるかもしれません。今まで以上に毎日の学習が重要になります。わからないことをそのままにしてしまうと、あっという間にわからないことだらけになってしまいます。その日のことをその日のうちに解決すること。この努力が大切になります。

5月27日(水)更新

今週は分散登校があり、来週からは授業が始まります。長い間休んでいたので体も心も慣れるのに時間がかかるかもしれません。いつもなら疲れないようなことでも疲れるかもしれません。平気な人もいればしんどい人もいる。みんながそう思ってくれるといいと思います。心配しているのは熱中症です。マスクをする夏は経験がありません。先日私は、授業を始めて4時間ぐらいお茶を飲んでいないことに気づきました。マスクをしていたのでのどの渇きを感じにくくなっていたわけです。のどは渇いていなくても体は水分不足になっているかもしれません。のどが渇いていなくても水分をとるようにしましょう。

5月20日(水)更新

先日、ある生徒が「手段は捨てていく。」と言いました。その生徒には目標があります。そしてそのためにどうすればいいかをいつも考えています。時間の使い方、ノートの使い方、単語の覚え方、スマホのアプリの使い方さえその生徒にとっては学習の手段になっています。これまでいいと思ってやってきた手段について考えが変わったので、「やめてもいいかなあ」と聞かれました。「いいんじゃない。」と答えた時の一言が、「手段は捨てていく。」でした。勉強は、出来なかったことが出来るようになったり、知らなかったことを知ったりすることが目的で、そのためにやっていることはすべて手段です。いいと思うことはやってみて、これは違うなと思えばやめて、また新しいことを考える。その時一番いいと思うことをやってみる。それを繰り返していけばいいと思っています。

5月13日(水)更新

学校の先生も親も、大人の誰もが経験したことのないことを、今、子供たちはやっています。3か月間、楽しいことがほとんどない長期の休みで、今は、習ってもいない学習の課題と闘っています。学校の先生の優しさで教科書を見れば出来るように工夫された課題は、課題をこなすことを目的にしている生徒には、残念ながら学習になっているとは言えません。どうしていいかわからないことと子供たちは向き合っています。視点を大人に変えてみると、やはり経験したことのない社会になってしまって、仕事のことや家庭のこと、子供のことをどうしたらいいのかわからないままに、とりあえず前に進んでいます。みんながしんどいのが今です。こういう時は、家族のこと、友だちのこと、みんなのことを想像しましょう。少し優しくなれると思います。

5月6日(水)更新

学校が31日まで休校になりました。オンライン授業が出来ている学校もありますが、課題を出して自主学習としてやらせて提出という学校もあります。課題の内容を見ると、新学年としてやるはずだったところが出されていて、習ってもいないのにこれは無理だろうというものもたくさんあります。学校の先生たちも課題内容を考える余裕もなく、出さなければならないので出したと思えるような教科書写しの課題もあります。そしてこの課題の提出内容が、おそらく1学期の評価になります。この状況の中で一番心配なのが受験生です。本来やらなければいけないことが出来ていません。不安だと思います。この先どうなるかわからなくて不安な時は、足元を見ましょう。受験に向けた準備として今できることをする!そうしておけばきっと大丈夫です。

4月22日(水)更新

緊急事態宣言の目的は、医療崩壊を防ぐことです。京都の三次救急指定病院(救命救急センターのある病院)で、通院によるがん治療を受けている患者が自宅で発熱しました。救急車が出動しその病院に受け入れ要請をしましたが、15分待たされた後、断られました。別の三次救急指定病院(病床数600)では、先日からコロナウイルス感染者の受け入れを始めましたが、受け入れることが出来るのは、集中治療室に1名と病棟に5名だけです。ある女性は、肺炎と診断されコロナウイルスの検査で陽性反応が出て、症状も出ているのに入院は出来ず、自宅療養になっています。4月20日の時点で、京都の感染者対策病床数は186で、使用している患者数は177です。たった9名しか余裕がありません。これが今の京都の医療の現実です。今日、自分が症状のある感染者になったとして、入院出来ないかもしれません。だから、感染者を出さない努力が必要なんです。

4月15日(水)更新

コロナウイルスの感染がどうなっていくのか、全く予測がつきません。5月6日まで休校となっていますが、いつ始まるのかはわかりません。こんな状況ですから、学校が再開されたときに学習内容はどうなるのか、受験生が受ける模試は出来るのか、オープンキャンパスはどうなるのか、そもそも入試は予定通りにあるのかさえわかりません。今、きちんと答えられる人は誰もいません。あまりにも大きな問題が起こってどうすることも出来ないときは、自分に集中しましょう。世の中をどうにかすることは出来なくても、自分のことはなんとか出来ます。今自分はどうすることがいいのか、行動のことも勉強のことも考えましょう。学校が再開されたとき、準備が出来ている自分を作りましょう。

4月8日(水)更新

小中高すべてが5月6日まで休校になりました。3月の休校は、学年末の残っていた授業が出来なかったという感覚だったので、学習面で大きな影響を感じなかったかもしれません。そのせいで、何となく過ごしてしまった1か月という人も多いと思います。ところが、これからの1か月は、新しい学年の始まりの学習が出来ないわけですから、これまでとは違った感覚のはずです。これからの1か月を、学習という点で真剣に考えてみましょう。習っていないことを自習で学習できることはそう多くはありません。それならば、覚えることや反復して練習することを徹底的にやって底力をつけましょう。腕を骨折してしまったスポーツ選手が、「練習出来ないでいる間に下半身の強化が出来ました。」という感覚です。

4月1日(水)更新

3年前に担当していた生徒から、久しぶりにLINEが来ました。「看護専門学校を卒業して、看護師国家試験にも合格できました!この春から看護師です!ばりばりの社会人になります!」とありました。高3の時に、将来について、家の人の考えや自分自身の考えを話してくれて、「最後は自分で決めます!」と力強く言った生徒です。芯が強くて、思いやりがあって、笑顔がすてきでした。きっと、いい看護師さんになると思います。今日から4月です。世の中はまだまだ大変ですが、それとは別に、次のステージの自分のためにしっかり前を見てスタートしましょう。

3月25日(水)更新

国からの学校休校の要請により、それぞれの自治体が判断をして休校の措置をしていますが、実際には、各学校の判断に委ねられている所も多くあります。例えば、府立の学校は当初13日までを休校にしていました。その後19日まで休校を延ばしましたが、休校中でも学校の判断で、卒業式・修了式・学年末テストなどを行ってもよいという通達でした。そして、学校の判断には差があり、「それで大丈夫?」と心配になるようなこともありました。4月からの学校再開に向けて動き始めています。休校と同様に再開に向けても各自治体・各学校の判断に委ねるところがあるのだと思います。どうか子供たちのために最善の判断をしてほしいと願っています。私たちも、まだまだ緊張感を持ちながら生徒に対していきます。

3月18日(水)更新

新型コロナウイルスの影響で、世の中は大変なことになっています。明塾は、個別指導塾という性格上、「集団」「過密」を回避出来るという観点から、授業を行っています。ちょうど今は春期講習が入る時期ですが、授業を組む際には混み合う時間帯を避けて、生徒が分散するようにしています。まだ寒い時期ですが教室の換気をし、手洗いも心掛けています。送迎の車の中は狭い空間ですからタイミングをみて換気をし、車内での会話は最小限にするようにしています。また、職員全員が、プライベートにおいても感染リスクの高い所には行かないようにしています。感染者を出さないように注意を払いながら、生徒たちと接するときは笑顔で、いい授業になるように努めています。大変な時だからこそ、少しでもいいことがありますように。

3月11日(水)更新

学校が休みになって1週間以上になりました。生徒たちにも変化が出てきています。いろんな施設が休みになっていたり、営業していたとしても、なるべく行かないようにと言われたりしていて、子供たちは「暇」と闘っています。ある生徒は、「いつもやったら家の手伝いなんか嫌やのに、今やったら楽しい。」と言っていました。大きな楽しみがないときは、こうやって小さな楽しみを見つけるしかありません。普段だったら見逃してしまうような小さなことにでも、楽しいとか嬉しいと思うことが出来たら、ちょっとだけ幸せです。大変なことが多いと思いますが、小さな幸せを見つけて笑顔になりましょう。

3月4日(水)更新

新型コロナウイルスの影響で学校が休校になってまだ2・3日ですから、子供たちに大きな変化はありません。学校が休みになったことや学年末テストが無くなったことを単純に喜んでいる生徒もいます。学校からの課題がたくさん出された生徒がいれば、休校が急だったので間に合わずに、課題がない学校もあります。これから1か月、経験のない1か月の休みです。夏休みのように楽しい予定を入れられる休みではありません。1週間もすれば、“何もすることが出来ない休み”にイライラし始めるかもしれません。大人だって、仕事のことや子供のことや生活そのもののことで、今までにないストレスがかかるかもしれません。みんなが大変で不安定になるかもしれません。そんなときはどうか、「そうなんだあ。そうだよねえ。」と力を抜いてください。少しだけ落ち着けます。

2月26日(水)更新

明日からの10日間は、たくさんの生徒がテストを受けます。中高生は学年末テスト、中3生は高校の中期選抜、高3生は入試があります。新小5と小6で受験を考えている生徒は第1回の模擬テスト。みんなドキドキしているかもしれません。落ち着いて自信をもってテストに臨んでほしいと思っています。いい準備をしてきた人は、丁寧に確認をしましょう。「あれは出来る、これは出来る。」と出来ることを数えましょう。もし準備不足で焦っている人は、最後まで諦めないで出来ることを1つでも増やして下さい。健康管理にも気をつけて、結果を出しましょう!

2月19日(水)更新

冬の体育の授業というと長距離走があります。多くの生徒が嫌がっています。しんどいですから、そうですね。ところが趣味で走っている人もいます。わざわざしんどいことをしています。どうして走るのかと聞くと、健康のため、走り終わった後の爽快感や達成感のためという答えが返ってきます。走っている途中でしんどくなっても、目的があるから最後まで走ります。大切なのは、目的を持つことだとわかります。勉強もまたしんどいことです。途中でやめたくなったりするかもしれません。その時のために、まず目的や目標を作りましょう。そして、しんどくてやめたくなった時、目的や目標を思い出してください。

2月12日(水)更新

2年前に知り合ったベトナムからの留学生に久しぶりに会いました。日本語はずいぶん上手になっていました。お正月はベトナムに帰ったのかと聞くと、「お金がないから帰っていません。2年間1度も帰っていません。」と言っていました。「家族を思い出すとつらいので、なるべく思い出さないようにしています。」とも言いました。日本のメディアは“外国人留学生、外国人労働者”とひとくくりにして報道して、日本にとってそれがいいのか悪いのかを論点にするので、いつの間にか私たちも、“外国人留学生、外国人労働者”とひとくくりにしている気がします。でも会って話してみると、人としての思いがあって、そのうえで一生懸命頑張っていることがわかりました。考えさせられることがたくさんあります。

2月5日(水)更新

十分な練習をしないでボクシングの試合に臨む選手がいると思いますか。・・・では、野球はどうでしょうか。ボクシングにはいないと思いますが、野球にはいると思います。違いは、負ける恐怖です。ボクシングで負けるということには、命の危険さえあります。野球は負けたからといって痛くはありません。私が少年野球の監督をしていた時、負けた試合の後で、悔しくて目を赤くしている選手もいましたが、平気で笑っている選手もいました。十分な練習をするかどうかは、だめだった結果に対する想像力の差です。だめでもいいと思っている人は、そもそも練習の必要性を感じることもありません。想像力の足りない人は、練習はしても十分ではありません。そして、結果をしっかり想像している人が十分な準備をします。自分の勉強の結果をしっかり想像して、いい準備をしましょう。

1月29日(水)更新

“ノートまとめ”という勉強法があります。たくさんの人がしています。そしてその中には、ノートまとめをすることで勉強が出来たと思ってしまっている人がいます。ノートまとめは、勉強のための手段なだけです。目的ではありません。何のためにノートまとめをするのかを考えましょう。ノートまとめをしている間、脳は、どうやったらうまくまとめられるかを考えています。覚えようとは考えていません。ですから、書き終わった後で今何を書いたのか思い出してみようとしても、そう多くは思い出せません。ノートまとめをした後で、それを使って何回も覚えようとする作業がいります。それが勉強です。大切なのは、ノートまとめをしたその後です。

1月22日(水)更新

「考えが足りないよ。もっと考えなさい。」このような言葉は、日常のいろいろな場面で耳にします。当然、こう言っている人は、相手に考えが足りないと思っています。たいていはそうなのですが、子供たちとかかわっていると、別の足りないものに気づきます。考えるだけの言葉が足りないということです。「しらじらしい」「そっけない」「はにかむ」。人は考えるとき脳の中で言葉を使っています。ですから、言葉を知らなければ考えることは出来ません。生徒に作文を書いてもらうことがよくありますが、自分の中に湧いてきた感情を言葉に出来ないということがよくあります。幼児が「たのしかった」と言うのは、「楽しい」以外にそのことを表現する言葉を知らないからです。使える言葉を増やしましょう。そうすれば、相手のことをもっと理解してあげられるし、自分のことをもっと上手に考えることが出来るようになります。

1月15日(水)更新

小学生も中学生も高校生も、多かれ少なかれ不満を持っています。自由にならないこともあるし、今いる場所や環境の居心地が悪いこともあります。そして、みんなその不満がいつまでも続くと思って諦めています。生徒からそんな話を聞いたとき、私は、「羽ばたきな!大人になるころ、必ず羽ばたけるチャンスが来るから、そのとき、羽ばたきな。」と言います。羽ばたくということは、自分の人生を自分で変えることができるチャンスだと思います。ただし、羽ばたくには力がいります。なんとなく過ごしていてはチャンスはつかめません。勉強をして家事もして、いろんなことを身につけましょう。なんのためにしているかわからないと思っている勉強は、羽ばたくための手段です。

1月8日(水)更新

明けましておめでとうございます。今年も前向きに勉強をしていきましょう。・・・ただ、そうは言っても、勉強は嫌だと思っている人はたくさんいます。そしてその人が、「いやだからやらない」と思うか、「いやだけどやる」と思うかで大きな違いを生んでいきます。高校3年生で数学がとても嫌いな生徒がいます。「この問題きらい」「あー、もう嫌になった」が口癖の生徒です。でも、途中式はきっちりと書くし、投げ出したりもしません。そして結果も出しています。やっている姿はへこたれているようですが、気持ちの強い生徒だと思っています。もうすぐ受験が終わって退塾します。先日、「こんだけ嫌な数学を頑張れたんやから、この先もし嫌なことがあっても頑張れるって、自信もっていいよ。」と話しました。